【はじめまして、南極ゴジラ】
なんやこれは~!
これが私がはじめて南極ゴジラを知った時の感想です。
正式には広島弁で「なんじゃこりゃ~!」と思いました。
私は”お庭のなまたまご”という演劇ユニットで演劇をしている藤井優香といいます。
これまでは地元である広島で活動していましたが、この度ひょっこり広島から出てきました!
といっても9月現在、住居は広島。
もう少し私の話をさせてもらうと
はじめて実際に南極ゴジラの演劇を観たのは前作の
「ホネホネ山の大動物」大阪公演でした。
SNSが可愛すぎて、そしてYouTubeやInstagramに投稿されている作品たちが素敵すぎて、しかも同世代?!ちょっと待ってくれ!生で観てディスらせてもらおうじゃあないか!!(悔しい)
と、はじめて所謂”芸能人”でない人たちの演劇を遥々広島から観に行ったのでした。
どうせ実際見てみると大したことないんでしょ!(実は期待大)と若干顎を上げ角度をつけて
見下ろしたこの「ホネホネ山の大動物」ですが、これがまあなんとおもしろいじゃあありませんか!
おもしろい、というか、まあ、おもしろいんですけど、素敵なところはもう伝えきれないくらい
あったんですけど、劇が始まった瞬間の皆さんの さあ観てくれ!という圧倒的自信を全身に感じて
私は泣きそうになってしまいました。ああ、やられた。これは”いい”舞台だ。
もう既に胸がいっぱい。
最後までたっぷりと楽しみ、かなりの衝撃を受けて帰った私は、広島の演劇仲間に会う度に
南極ゴジラがいかに良かったかを語り、なんとか南極ゴジラさんにお近づきになりたい、
と密かに願っていたのでした。
そして今回念願叶って(念願というにはちょっと早いかも)演出助手として
参加させていただくことになりました!
このようにあっという間に南極ゴジラの虜になった藤井ですが、この場を借りて、
第三者の視点で南極ゴジラ観察記を記していこうと思います!
【ミニ合宿にお邪魔した】
南極ゴジラは公演をする度に一定期間家を借り、そこに泊まって集中稽古(練習)をするのが恒例だそう。
もちろん今回も合宿をするのですが、今回は都合により何回かに分けて行うそうです。
私は1回目のミニ合宿に参加させてもらいました。
誰とも面識がなくこの上ない緊張に見舞われましたが皆さん笑顔で気さくにお話ししてくだり救われました。
1日のおわりとはじまり、夜ごはんや朝ごはんは各回のごはん担当の人たちが準備をして、
みんなでひとつの机を囲んで食べました。朝ごはんの後はお散歩をした日もありました。
束の間の青空の下、みんなで川沿いを歩いて、しばらくの間小さな蟹を観察したり、
川に浮かぶ鳥を眺めたりしました。なんだか座組みの一員になれたような気がして嬉しかったです。
また、お風呂が数がひとつだったため、お風呂の順番じゃんけんがありました。
なんと藤井は10人中10位!待っていると夜中になってしまうので朝入ることにしました。
悲しい結果ではありますが、合宿っぽいのでヨシ。じゃんけんも楽しかったのでヨシ。
なんでも楽しかったなあ。
でも、本番前の長い合宿になるとそうも言っていられないのかもしれません。
それはそれで、楽しみでもあります。
今回の合宿では、人がいる状態で立って稽古をするのがはじめての場面がほとんどのようで、
作・演出であるこんにち博士さんが役者たちに細かく動きをつけていきました。
その時点でシーンの輪郭が見えて、面白くって楽しくってわたしは笑いっぱなしでした。みんなも笑ってました。
どんなシーンにしたいのか、なるのか、彼の頭の中には明確なイメージがあるのだなと思いました。
それを全員が好きだと面白いと思えるというのはきっと劇団の強みで、羨ましくもあり、気持ちのいいものでした。
これが私が「ホネホネ山の大動物」で感じた自信の所以なのだろうか・・・。
とはいえ内容に関して、全員が全員全く同じ意見をもっているわけではありません。みんなで話し合い、
「南極ゴジラの地底探検」がもっと金ぴかになるよう磨いていきます。お客さんの目線で考え、
アイデアを出し合いました。こんにち博士はお客さんの”びっくり”をきちんと用意していて、
それらをどんな手段で表現すれば最大限のワクワクやびっくりを生み出せるのか、意見を交換しました。
”びっくり”を用意するという考え方や言葉は自分の中になかったのでそれを聞いて私はびっくりしました。
そんな考え方があったんだ。
【合宿を経て】
そんなこんなで合宿を終え、大興奮浮かれポンチで広島に帰ってきました。
次の合宿が待ち遠しい。そして早く見てもらいたい。
本番が待ち遠しくもあり、まだまだ先であってほしくもあります。
この合宿で作られた前半がどのように後半につながり、劇が立ち上がっていくのか楽しみです。
ぜひ劇場で観て頂きたいです。よかったら遊びに来てください。
おしまい!