ーーー星干男について教えてください

冷血動物症という奇病にかかっている恐竜博士です。
冷血動物症というのは架空の病でして、自分の体温をコントロールできなくて、今回の舞台である山の頂とかだと、寒くて凍っちゃうっていう、とても困った病気です。爬虫類とかと一緒ですね。そういう種類の生き物って、昔の言葉で冷血動物って言うじゃないですか。そこからこの名前をつけたんですが、ダブルミーニングがあって、性格的に冷たい人とかのことも、冷血動物って言ったりしますもんね。星自体も割と冷血動物です。仲間もいなくて、いつもブスッとしてて可愛くないです。いつも周りに人がいる九輪とは対照的。でもね、多分そういうのもちょっと羨ましいと思ってるんですよきっと。素直になったらいいのに、逆のことばっかしてどんどん孤独になっていく。自分にもちょっとそういう一面、ちょっとあるんでわかります(笑)



ーーー今回の見どころは?

見どころは上演時間の長さですね(笑)
前半が90分弱。途中15分休憩挟んで、後半が45分くらい。全部で2時間半の長丁場です。でも、どうか身構えないで欲しいです。劇を見てもらう、というよりは同じ時間を過ごしている、という感覚の方が強いかもしんないです。これまでの僕の脚本は、ストーリーラインが色濃くあって、その流れで登場人物たちが動き回るようなものが多かったんですが、今回は登場人物が先にあって、彼らの生活を追いながら、話は後からついてくる、という感じにできたかなと思っています。「同じ時間を共有してる感」はここから来てるのかなーと、自分では思ってるんですけどね。あ、あとは、客席ですね。客席がクッションなんです。舞台との繋ぎ目がないのも、楽しいと思います。東京公演、これまでにないほど褒められたんですが、同時に「時間長くておしり痛いわ」というお言葉もたくさんもらいました・・。ここはちゃんと大阪では改良するつもりです。椅子席も作りましたしね。



ーーー本公演どうですか?

ひとが多くて楽しいです。俳優陣も、スタッフ陣も、劇場関係者さんも、そしてお客さんも。関わってくださる方が多いのは、やっぱり心臓ギュってなりますよね。本公演は2年前にやった『贋作ジュラシックパーク』から2回目なんですが、あの時にはじめて出会ったメンバーが今回も参加してくれていたりします。役者のミワくんだったり、照明のひよりんや、ギターのまっすー、舞台監督のキャメロンくん。こういった劇団員ではない、心強い方々に支えられているなと毎日思ってます。新しいメンバーもたくさんいて、それも楽しいし、嬉しい。大阪公演から新たに加わるメンバーもいますからね。座組とお客さん、劇場にいるみんなで生み出すグルーヴ感は、とっても気持ちいいんじゃないかと思います。ぜひ遊びに来て欲しいですね。